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    inu_mado
    銀行のATMでお金を降ろしていたときのこと。財布に現金をしまって外に目を向けると、一匹のわんちゃんがものすごい勢いでこちらに走ってくるのが見えた。あー、きっと銀行の中に飼い主さんがいて、その飼い主さんめがけて走ってくるのねぇ~。なんて忠実なわんちゃんなのかしら~。なんてほのぼのしていたのだが、よくよく考えたらわんちゃんの走ってくる方向は扉ではなく、窓ガラスである。え?え?もしかしてわんちゃん…?と思うと同時にわんちゃんがけたたましい音を立てながらガラス扉に衝突したのだった…。銀行にいた全員が何事かとわんちゃんがぶつかったガラスに注目していたが、わんちゃんはあまりにもものすごい勢いでガラス戸に体当たりしてしまったために、その場に倒れてしまった。後ろから飼い主さんと思しき女性が追いかけて来て、その辺りはちょっとしたパニック状態になってしまった。私の読み通り、銀行の中にはわんちゃんの飼い主と思われる、その女性の旦那さんらしき人がいて、その人も心配そうにそのわんちゃんの名前を呼び続けていた。しばらく舌をベロリと出して気絶していたわんちゃんだったけれど、そのうち気を取り戻し、何事もなかったかのように飼い主夫婦たちに甘え始めた。あぁ、よかったとその場に集まっていた人たちに安堵の空気が流れ、ようやくその銀行には日常が戻ったのだった。

    それにしてもあのわんちゃんの突進具合といったらすごかった。窓がキレイだったこともあり、窓として認識できていなかったんだろう。あのわんちゃんに限らず動物は透明な窓ガラスを判別できないことがある。私が実家に住んでいたときも、ハトが2階にある私の部屋の窓ガラスに思い切りぶつかって落ちたことがあった。そのハトもすぐに気がついたのでよかったけれど…あまり窓をキレイにし過ぎるのも考え物なのだな、と思った出来事だった。

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