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    glass_ekitai
    ちょっとだけ雑学や理科に詳しい人であれば、ガラスが個体ではないということをご存知だと思いますが、それを知らない人のために少しだけ解説をしておきますね。実は私たちが普段見ているガラスというのは、液体の状態だと言われていました。というのも、すべての物質には三態というものがあり、温度の変化によって固体・液体・気体の三つの種類に変化すると知られていることから、常温時のガラスはその三態のうち液体の状態にあるからです。高温で熱せられて形成されているガラスは気体の状態というところでしょうか。なので、化学の世界ではずっとガラスは非常に粘土の高い液体であるという見方がなされていたんですね。

    しかし、そんな見方も最近になって少し変わってきはじめています。なぜなら、化学者の間で「常温時のガラスを固体として見る」ということが決まってしまったからです。そうなると、一般人の私たちからしてみるとガラスって固体?液体?どっちなんだい?と問いかけてしまいたくなります。そう、ガラスが固体か液体かというのは、「固体である」という見方が有力視されている今であっても非常に微妙なものなのです。

    ただ、個人的な見解としてはやはりガラスは固体なんじゃないかなと思います。ガラスの分子構造を見てみると、その構成は非常にまばらですから、形態としては液体に近いのですけど、何年たっても形状が変化することなく存在していますし、まず一般的な観点で見ると固形物であるし割れるしという点からも固体として見たほうが色々とスムーズに物事が運ぶように思います。ガラスが液体だとすれば、ガラスを売っている人なんかは「水商売」になってしまいますからね。そんなのはおかしい話です。

    世の中には色々と不思議な境界線がありますが、ガラスほど曖昧な境界線を持つものは少ないでしょう。まあ、その曖昧さがあるからこそガラスが固体か液体かに注目してしまうのかもしれませんが。

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